私の携帯はJ-PHONEに始まりVodafone、ソフトバンクと、会社が変わってもそのまま使い続けてきました。なぜ最初J-PHONEだったかというと、当時個人的に関係のあるところがJ-PHONEの取次をやってたからで、キャリアがどうこうなどというのは知らなくて、使えればなんでもよかったのです。そのまま来ちゃって今ではすっかりホワイトプランです。
で、これが2008年5月末時点でのキャリア各社のシェア(ITmedia)です。
NTTドコモ 5354万4500(51.8%)
KDDI 3029万2900(29.3%)
ソフトバンクモバイル 1895万2800(18.3%)
イー・モバイル 55万5400(0.5%)
てなかんじで、iPhoneはイーモバを除いた3社中最もシェアの小さいソフトバンクから出ることになったわけです。その理由というのは知る由もないのですが、iPhoneに対する2社トップへのインタビュー記事を見ていて思ったことなどを。
ITPro – 世界観が素晴らしい――ソフトバンク孫社長がiPhoneの魅力を熱弁
引用します。ちょっと長いけど。
オブジェクト指向のSDKも注目に値する。マウス操作で何10分と短い時間でアプリケーションが作成できるのは驚きだ。従来,携帯電話のアプリケーションは閉じたプラットフォームで作られており,新しい機種が登場すると作り直す必要があった。iPhoneのSDKは,既に20数万のエンジニアがダウンロードしたという。作成したアプリケーションはiTunesストアで売れる。流通段階まで提供されている点が魅力だ。
こうしたOSや流通段階のシステムを一から作るとなれば,5年はかかるだろう。iPhoneをまねた端末が登場してくるかもしれないが, iPhoneのようなSDKやiTunesストアを含めたシステムはない。iTunesと組み合わせて利便性を高めたiPodと,単純なMP3プレーヤーで大きく差がついたが,同じような位置づけとなるだろう。
従来からSymbian OSやWindows MobileといったOSもあったが,iPhoneは数十年の技術の蓄積があるMac OSをベースにしているという優位性がある。ファームウエアについても従来の携帯電話とは思想が違う。ファームウエアをアップグレードして,機能を追加できる。柔軟性はパソコンと同レベルだ。
単に「話題性のある携帯」というだけでなく、iPhoneのテクノロジー面への評価として頷ける内容であり、いかにもソフトバンクの社長だなという印象です。
対してdocomoの中村社長はというと…
デジタルマガジン – docomoからiPhoneの発売の可能性ほとんどなし
インタビューによると、中村社長は「(iPhoneのdocomoからの)発売はないと思いますよ」、と発言。さらにiPhone(おそらく旧型135g、3Gは133g)を手に取り「若干重いですね やはり。今 日本は軽いですから ものすごく」とiPhoneをバッサリ。
重量の話です。docomoのiPhoneを待っていた方々にとっては受け入れ難い発言ではないかと思います。むしろ社長の言葉が軽いですから っていうか、社長はギター侍かもしれません。バッサリいってるしw iPhone残念w くやしいのうwwくやしいのうww
こうして並べてみると、それぞれのトップの考え方の違いが際だって面白いです。そりゃあシェアの差を考えばiPhoneひとつでどうなるもんでもなく、docomoにしてみれば余裕ってことなんでしょう。しかしどちらも端末を売る会社です。iPhoneというひとつの製品への理解ということでいえば、天と地の差があります。孫社長は、たかがひとつの製品を「世界観」という言葉で表現していて、本質を突いていると思います(とりたてて難しいことは言ってないですしね)。それに、企業の自社製品への愛着が感じられるほうが、買うユーザーとしても嬉しいと思うんですよね。ただ、経営的にどっちが正解に近いのかは私には分かんないですが。
携帯も小さなPCのようになってしまっていちいち把握するのも大変なんですが、ウェブサイトのiPhone対応策として機種判定の処理が複雑になったらやだなあ…というのが私のもっぱらの関心事です。イーモバとかも端末の仕様がなんか半端だし。WindowsMoblie+フルブラウザなのにFlashに対応してないとか。ぶつぶつ…